各年齢の発達と保育

1歳児

おとうさん、おかあさん、こんにちは!

10ヶ月間、お母さんのおなかの中で強いきずなで結ばれて、社会におめみえした大切な赤ちゃん。1日、いちにちの発達は目を見張るばかりです。目覚ましい発達をする0・1歳児にとって自分を受けいれて愛情を注いでくれる大人の存在が一番大切です。人間形成の基礎を作る大切な時間、子どもたちひとりひとりの成長を十分把握して保育にあたっています。

  • 家族的な雰囲気の中で、スキンシップを多く持ち子どもの心を満たすよう配慮します。
  • 言葉がけを多くして、言葉の発達を促すとともに、いろいろな感情が芽生えるように配慮します。
  • 歩行をたのしませ促していくと同時に日光浴、散歩、遊具遊びなどの身体の発達を促す機会をたくさん持つように配慮します。
  • 食事・排泄・衣服の着脱などの生活習慣のリズムをつくり、快適な日を過ごせるよう配慮します。
  • 絵本や紙芝居に楽しむ機会や読み聞かせる場をたくさんつくり、おしゃべりを促します。
  • 歌を唱いながら、手遊びやごっこ遊びを楽しむ機会をたくさん持ち、発育をうながします。
  • 小さながらもお友だちとのやりとりを育てていきます。
  • 自我を十分ふくらせます



お母さんが赤ちゃんのおむつを替えたり食事を食べさせるときの言葉がけは、赤ちゃんに情を伝えます。このような働きかけの中で赤ちゃんは人間らしい感情を育てていきます。親子の大切さはこんなところにあるのです 。


2歳児

自分で何でもやりたがる 2歳児

2歳になった子どもたちを見ていると、その意欲的な姿勢に驚かされます。自分を取り巻く世界のものごとを、どんどん吸収していきます。自己主張が強く、なかなか言うことを聞かないで困ることがありますが、この自己主張に子を主体性を築く道となるのです。スキンシップを大切にしながら、保育園では次のことに配慮して保育をしています。

  • 身体の発達を促す遊びをたくさんします。
  • 楽しい歌や遊びをたくさん知ります。
  • 遊びや生活の中で、言葉がけやお話の機会(絵本・紙芝居・歌遊びなど)を多くもち、おしゃべりを促します。
  • 排泄や着替えの介助しながら基本的生活習慣の自立ができるよう配慮します。
  • 散歩や戸外で自由に遊べる機会をたくさん持ちます。
  • クレヨン・ハサミなどの道具を使う楽しさを知ります。
  • 友達とのやり取りの楽しさを知らせていきます。
  • ものの名前や特徴(色・形・多さなど)を、言葉を通して知らせていきます。
  • 子どもたちとの触れ合いを大切にし、自我を十分膨らませます。

まだまだお母さんのひざが恋しいのです。安心できる場所があればこそ外の世界に意欲的に立ち向かっていけるのです。

3歳児

世界が自分中心に回っている 3歳児

2歳の間に育った探求心はますます広がり、世界の中に自分の場を作り上げていきます。事故を中心とした世界の確率です。
単なるおもちゃや遊具での遊びから、物を通して友達とかかわり合う遊びに発達していきます。
とりわけ目立つのが言葉の発達です。この時期に日本語の決まりに従った言葉を急速に獲得していきますが、やがて、その言葉が友達とのコミュニケーションを可能にし、物の見方の幅を広げていくのです。まだまだ協調的にはなれませんが、友達と一緒にいることを楽しんだり、おもちゃの奪い合いなどのけんかを通して、3歳の子どもたちは自己中心的な世界から徐々にその回りの世界に注意を向け始めていきます。
保育園では次のことに配慮しながら保育をしています。

  • 身体の発達を促す遊びをたくさんします。
  • 楽しい歌や遊びをたくさん知ります。
  • 遊びや生活の中で、言葉がけやお話の機会(絵本・紙芝居・歌遊びなど)を多くもち、おしゃべりを促します。
  • 基本的な生活習慣(食事・排泄・衣服の着脱)の自立を計るように配慮します。
  • 日常生活での様々な経験や遊びを通しながら、楽しく基礎的な技能(ハサミ・糊・クレヨン・絵の具など)を身につけられるように配慮します。
  • 友達とのかかわりや集団遊びの楽しさを知らせていくと同時に集団での約束や決まりごとを知らせていきます。
  • 日常生活や遊びの中で、日本語のきまりにそった話し方ができるように促します。
  • 子どもたちとの触れ合いを大切にし、社会的自我の芽生えを促します。

4歳児

自立をむかえる 4歳児

言葉を獲得し、身体もしっかりしてきた4歳児は外の世界の言葉がはっきり見え始めるのです。自分を中心としてきたものの見方から、色々な経験を経て世の中のいろいろな決まりに目を向け始めます。一つ一つの約束事を知ったら忠実にそれを守ろうとしたり、友達が約束を破ったら、いちいち保育士に報告に来るのはこの年齢の特徴ですが、これは自分を取り巻く世界の仕組みに目を向け、その法則を受け入れようとしている証拠です。発達した言葉や身体は様々な知識を獲得したり、友達とのかかわりをいっそう楽しいものにしてくれるのです。

  • 身体の発達を促す遊びをたくさんします。
  • 楽しい歌や遊びをたくさん知ります。
  • 遊びや生活の中で、言葉がけやお話の機会(絵本・紙芝居・歌遊びなど)を多くもち、楽しんでお話ができるように配慮します。
  • 基本的な生活習慣(食事・排泄・衣服の着脱)の自立を計るように配慮します。
  • 友達とのかかわり合いや集団遊びの中で、約束や決まりごとを知らせていきます。
  • 仲間を集めあって遊ぶように配慮し、集団で遊ぶダイナミックさを知らせていきます。
  • 日常生活での様々な経験や遊びを通しながら、楽しく基礎的な技能(ハサミ・糊・クレヨン・絵の具など)を充分に身につけられるように配慮します。
  • 文字や歌についての興味が広がるように配慮します。
  • 感じたことを言葉や絵・音・身体などで表現することの楽しさやすばらしさを知らせていきます。
  • 保育や生活の中で、子どもたち自身が発見したり気づいていけるような配慮をします。
  • 子どもたちとの触れ合いを大切にし、社会的自我を育てます。

5歳児

飛躍する5歳児

5歳児の発達は目覚ましいのです。そして、その発達はイモムシがチョウに変身するといった励が当てはまる程の飛躍的な変化なのです。“鬼”との関係を持ちたくて、自ら鬼につかまってしまう「鬼ゴッコ」から、最後まで生き延びようと苦心する「鬼ゴッコ」にまで成長するのです。4歳の遠きに知った技術や方法を応用したり、発達させたりすることもできるようになります。また、少しずつ獲得してきた技術は、ものの考え方をより確かなものにし、生活を幅のある楽しいものにします。発達した言葉や身体は様々な知識を獲得したり、友達とのかかわりをダイナミックなものにしてくれます。素晴らしいことには、覚えた文字を使って自分の気持ちを表現したりすることができるようにもなります。このように、5歳児は様々な体験をテコにしながら客観的なものの見方を身につけ、飛躍的な発達を遂げるようになるのです。
保育園では次のことに配慮しながら保育しています。

  • 身体の発達を促す遊びをたくさんします。
  • 楽しい歌や遊びをたくさん知ります。
  • 仲間を集めあって遊ぶように配慮し、集団で遊ぶダイナミックさを知らせていきます。
  • ひとりひとりが、あるいはグループが遊びを十分に楽しめるよう配慮します。
  • 子ども自身が発見したり、工夫したり、あるいは友達同士で教えあい、気づいていけるような保育が展開できるよう拝領します。
  • 問題が起こったとき、子どもたちで話し合い、解決していけるような配慮をします。
  • 子どもの競争心や負けず嫌いが向上心の支えとなるように、そして仲間の優れた面を認め、ほめられるような、しなやかな心が育つよう配慮します。
  • 感じたことを言葉や文字・絵・音・身体などで表現することの楽しさや素晴らしさを、体験を通して知らせます。
  • 困難を乗り越え、課題を克服する粘り強い集中力と意欲が育つように配慮します。
  • 想像・創造することの楽しさを味わえるように配慮します。
  • 子どもたちとの触れ合いを大切にし、社会的自我を育てます。

子供の自分づくりと保育実践

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▶ 各年齢の発達と保育
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▶ 保育園と家庭の役割

総合保育

▶ 遊びながら学ぶ“総合保育”小学館《3・4・5歳児の保育》から

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